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耳寄りなお話(Tantalizing Tidbit) 16 「武器の英単語いろいろ」

 天守1階は2間×3間の4つの部屋に分かれ、弾薬などの倉庫として使用されていたということですが、今回は弾薬・武器等に関する英語を見てみましょう。  弾薬はammunition と言い、銃弾(bullets), 砲弾(shells) , gun powder, cartridgesなどの発射される武器(火を放つ武器)を指します。  Armは「腕」ですが、armsと複数形になると戦争用の武器、つまり爆弾や銃などの火器系統の武器を指します。特に銃火器はfirearms (guns, muskets, riflesなど)と呼ばれます。武器弾薬はarms and ammunitionとなります。  Armsの類語にweaponsがありますが、weaponsは刀剣 (bladed weapons)、銃、ミサイル(missiles)にまでわたる戦闘で用いられるような殺傷能力のある「武器全般」を指し, 一国が所有する全ての武器はweaponry といいます。  核兵器はnuclear arms、nuclear weaponsですが、広島に投爆された「原子爆弾」はatomic bomb (一般的にはA-bombと言う) です。当時は核兵器と言えばatomic bombしかありませんでした。その後hydrogen bomb (水素爆弾)、neutron bomb (中性子爆弾) が登場します。  weaponsは攻撃用、防御用に作られたものでなくても、例えば単なる「瓶」でさえ使い方に依ってはweaponになりえるという特徴を持った単語です。ちなみに核兵器に対して通常兵器はconventional weaponsといいます。  Armoryは「武器庫」、「兵器庫」を意味し、arsenalともいわれます。松本城の1階の説明は “This floor was used as an armory for ammunition and firearms”と説明するとわかり易いです。  ここで面白い表現を一つ。alarm(警報)は “To the arms” (武器を取れ!) の詰まった形なのです。ちょっと想像できませんね。  Armsと言えばHemingwayが第1次世界大戦時のイタリア戦線従軍記者体験をもとに1929年に発表した小説 “A Farewell to Arms” (武器よさらば) が有名ですが、いまだにfarewellできていない現実が悲しいです。世界がarmament(武装化)ではなく, disarmament (軍縮)の方向へ向かってほしいと願わずにはいられません。 

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